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« ペンギンペーパーバックス70周年 | Main | Steve Jobs、スタンフォード大卒業式スピーチ »

June 07, 2005

Comments

toshi

70年代後半からマイコン少年だった私の目には、「20数年来の『ねじれ』が取れ、正常な姿に戻って、すごく良かった。うれしいな。MacOSよ、今度こそ天に羽ばたけ!」という印象です。ちょっと特異な意見かもしれませんので説明します。
 モトローラは日本で言えば日本電気みたいなエスタブリッシュドな会社です。その大企業モトローラが、ベンチャー企業インテルの発明品であるマイクロプロセッサーの成功を見てマネをして開発したのが6800です。6800は、当時のミニコンの縮小版みたいな設計であり、そこが「美しい」と言われたり「保守的」と言われたりしました。
 appleが採用した6502は、6800を開発した連中が、モトローラの官僚主義に嫌気がさして揃って退社し、当時テキサス・インスツルイメンツの下請けで電卓用チップを作っていた中小メーカーMOS Techに入社して作り上げた「反逆者たちのチップ」でした。
 6502は設計が単純で値段もすごく安かったです。当時のCPUの中でもクリステンセンの言う「創造的破壊」の度合いが最も進んだチップです。安かったのでアップルなどが採用しました。apple2は、70年代を生きた2つの反逆者が手を組んでできた幸福なマシンなのです。この反逆者連合がIBMに挑戦したのです。インテルだって当時は小さな会社であり、こうした反逆の仲間でした。しかし当時のインテル8080は設計が古かったせいで、電源が高価にならざるを得ず、周辺チップがたくさん必要だったりして、安価な量産マイコンにはあまり向きませんでした(この問題は後に出た8085やザイログ社のZ80で解決してタンディーTRS-80が誕生。wintel連合の出発点となる)。
 80年代に入ってLisaがモトローラの68Kを使った時は、「インテル8086では設計のレベルが低すぎて実現不可だから68Kの採用も仕方ないな」という印象でした。まだ当時は、マイクロソフトよりアップルの方が大企業でした。その当時の私の頭の中の構図は以下のようなものでした。

エスタブリッシュメント:
IBM、モトローラ、DEC、日本の大手電子メーカー
(だだしモトローラのCPUの設計はかっこよかった)

反逆者:
アップル、インテル、マイクロソフト
(ただしMSやインテルは、ダサい、イモい印象)

だから、マックの登場時からモトローラMPUの採用には、ほんのちょっとだけ違和感はあったのです。モトローラはエスタブリッシュメントだからクールじゃあないけど、チップの設計が美しいから許そう、てな感じです。
そんな感じだったもんで、ジョブズが去り、スカリーになってIBMのチップに行くという決定には、「あちゃー」という感じがぬぐえませんでした。パワーPCは、マイナーではありましたが反逆者のチップではありません。エスタブリッシュメント企業の窓際族が作るチップでした。ジョブズも、パワーPCのことが好きになれなかったのではないでしょうか。

CPUだけに限って言えば、パーソナルコンピュータというものを生みだし、信じ、支え続けたベンチャーのひとつであるインテルの製品が、PC革命なんてものを信じてはいなかったけど資本と技術に勝っていたモトローラやIBMの製品に対して戦いを挑み、やがて勝利した歴史がそこにある、という風に総括していいのではないでしょうか。CPUの歴史について言えば、
"Thank God, the world is a better place." 
なんだと思います。

というわけで、私の独断的歴史解釈では、「長年の不幸な別離を経て、同じ志を持つ幼なじみ同士のアップルとインテルがついに結婚することになった!これは素晴らしいことに違いない!」・・・ということになるのです。

・・・などとつい長々と書きつづってしまいましたが、この事件を見る正しいフレームはtoshioさんのおっしゃる通り「ボクたちは、新しい世界に生きるために、ルーツは捨てていかなかればならないのだろうか?」ということに尽きるのだと思います。もうCPUやOSなんかはどうでもいい時代なんだということですよね。長文にお付き合い頂きありがとうございました。

toshio

長大なコメント、ありがとうございます!
Appleについては熱くなるb3annexですが、toshiさんの独自の視点を提供していただけると面白いですね。今回の事件が、古参のApple信者を逆なですることがあるとすれば、それは、Apple/Macが意図する/せざると問わず、さまざまな「ウソ」をついてきたことが白日のものになったから、だと思います。「チップもOSもオレたちが最高! おまえら盛り上がっているか? Yeah!」的な世界が、実は時限付きの寸劇だったということがわかってしまったのです。私はAppleは、ハードウエアビジネスだという立場なのですが、今回の発表で、そのコアビジネスが大きく損なわれてしまうのではないかと思っています。他人と同じ土俵で戦いたくないJobsがこうした選択をしなければいけないほど、追い込まれている、これが実態です。

今回、一番許せないことがあるとすれば、「今回の決定は、みんなのためにしたんだ」的な言い回しがあったことです。自分たちの過去の選択の過ちを認めずに、こうした発言をすることで、大きく信頼を失ったのだと思います。

もう一人のスティーブが今回の「転向」をどう見ているのか、聞いてみたいところです。

toshio

もう一人のスティーブ、WozはWWDCの会場にいたようですね。Intel CEOによるプレゼンを、ぼんやりと見ていました。

toshi

ジョブズの魅力は、どんなに自分に都合のいい変な論理でもそれを信じ込み、説得力を持って表現し、我々を熱狂させてきたことですね。

Wozのコメントが短くNY Timesに引用されています。短すぎてその真意はつかめないのが残念ですが。。。
http://www.nytimes.com/2005/06/11/technology/11apple.html?8hpib

Apple's decision in the 1980's to use a different chip from the one put in most personal computers "fit in with the idea of Think Different," Stephen G. Wozniak, who founded Apple with Mr. Jobs in 1976, said in an e-mail exchange. "So it's hard for some people to accept this switch."

toshioさんの見解をそのまま代弁していますね。

"As soon as I heard Steve say that the factor where Intel's road map was superior was processing power per [watt] I knew right away that it was exactly what I have been reading and saying and so have many others, that this is the real key to the future of high performance computers," Mr. Wozniak wrote.

同時に技術的には今回の判断を支持しているように読めます。

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