もう5年なのか。まだ5年なのか。いずれにせよ、あの日以来、世界は後戻りできないほどに大きく様相を変えてしまった。
CNN Pipelineでは、5年前の2001年9月11日の放送をそのまま「再放送」するという。
何かを加えたり、引いたり、論評するよりは、「その日」をもう一度追体験することで何かが見えてくる、のかもしれない。
(有料のCNN Pipelineはこの日、無料になるという)
CNN.com - CNN Pipeline offers free real-time stream of 9/11/01
一方、CBSは、9月10日(現地時間)にフランス人兄弟が撮影したドキュメンタリー「9/11」を放送する。9・11の半年後の2002年に初めて放送され、エミー賞も受賞している。
こちらは、消防士たちのその後も追加撮影しているという。ただ、ドキュメンタリー内の過激な言葉がFCCの規定に反するのではないか、といくつかの局が放送を見送っている。(FCCの規定は、2002年時の初回放送から変更になっているという)
このため、CBSでは、西海岸での放送後、ネットでもまるごと見られるようにするという。
Broadcasting & Cable - Pappas Wont Air CBS's 9-11 Doc
CNNとCBSの動きは、9/11後のアフガニスタン侵攻、そしてイラク戦争。その後に続いた出来事が多くて、それらを引き起こさせた9/11そのものを改めて、見直そうということだろうか。
Time誌の9月11日号(先週号)は、"What We Lost"と掲げ、2031年の視点から、事件を捉えなおす記事を掲載。また、地元タウン誌のNew York Magazineは、8月21日号で、"What If 9/11 Never Happened?"という「もしも」について、さまざまな識者に訊いていた。
TIME.com: TIME Magazine -- September 11, 2006 Vol. 168 No. 11
New York Magazine - What If 9/11 Never Happened?
5年という歳月が、もう一度原点を見直すアプローチ、未来からの視座からのアプローチ、「もしも」というアプローチという、それぞれの方法論を取らせるのだろうか。いずれにせよ、ここで一度冷静に整理して、正しい未来に(というものがあれば)進みたいと思っているのは、みな同じかもしれない。
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