2月4日〜7日まで、カリフォルニア・ロングビーチなどで開催されたTEDの様子を、WiredのEpicenter blogが伝えられている。TEDは、Technology,Entertainment and Designの頭文字を取ったカンファレンスで、年会費は6000ドル(!)。
25周年の今年は、ビル・ゲイツも参加。会場に蚊を放ったことだけがニュースで取り上げられていたが、TED.comには、ビル・ゲイツの件の講演もアップされている。
ビル・ゲイツの講演は、彼がいま取り組んでいる2つの課題を取り上げた。
1)蚊を媒介にした致死率の高い疫病を根絶するか
2)卓越した教師をどう育てるか
貧困国でのマラリア根絶の重要性を訴える過程で、ゲイツは、貧しい人たちだけがマラリアにかかる道理はない、と、会場に蚊を放った。(もちろん、マラリアとは関係ない蚊!)
成功には良い教師が不可欠。だが、いま教育システムは崩壊している。
アメリカの教育現場の実態は厳しく学生の30%が高校中退。マイノリティ層では50%になるという。また低所得者であれば4年制大学で学位を取る率は25%以下になり、刑務所にいく率のほうが高いと、ゲイツは訴える。
教育については、良い教師が、いい教え方をしていることの報酬やフィードバックが必要だとした。
以下で、講演の様子を動画で見ることができる。
この講演に続く、TEDキュレーターのChris AndersonとのQ&Aセッションでは、
「幼児死亡率を低下させることと、人口増加問題の関係」について質問され、実際は、幼児死亡率が下がると、多くの子供を生む必要がなくなり、人口増加は、現在予測されているよりも、緩やかになる、との見解を示した。
このほか、興味深いのは、以下の2人のスピーカー。
デューク大学/MITの行動経済学教授のDan Ariely氏による「どうしてズルをしてしまうのか」。
ズルが発生しえる現場に十戒を書いた紙を置くとズル率は下がる。あるいは、冷蔵庫の中のコーラの缶は持っていかれるが、1ドル札は持っていかれない。これはどういうことだろうか?
私たちは、自分の中のモラル基準をもっていて、誰もが悪いことはしたくない。ただ、ときにそのことを忘れてしまう。それを思い出せば、ズルはしなくなる。また、お金そのものを拝借するのは、罪悪感があるが、お金ではないものに対しては、そのハードルが下がってしまう。
・Eat, Pray, Love Author on How We Kill Geniuses
ベストセラー作家Elizabeth Gilbert氏による「天才の殺し方」。
ルネッサンス以降、作品は作者が作るものとなり、それが傑作であるかどうかは、作者の才能によるものだとされていた。Elizabeth Gilbertは、これがプレッシャーを生むことにつながるとする。むしろ、作品の啓示は、作者とは別のところからやってくる、と思うぐらいがいいという。ただし、そのために、作者は、自分の持ち分、ダンサーなら踊ること、作家なら書くことをとにかく続けることが必要とする。
ミュージシャンTom Waitsのエピソードが面白い。車を運転していたら、素晴らしいメロディが浮かんだ。でも、車を運転しているし、紙も鉛筆も見当たらない。Waitsは、思いあまって車を止めて、ドアをあけ、外に出ると、天に向かって叫んだ。「啓示をくれるのはありがたいけど、見ての通り運転中なんだ、もっと時と場所をわきまえてくれないか?」
残念ながらこのエントリーの執筆段階では、動画は前述のビル・ゲイツ以外のものはアップされていない。
ほかにも、WWWの父、ティム・バーナード・リーや、B3 Annexでも取り上げた選挙予測のNate Silver、Twitterの共同創業者のEd Williamsも登壇している。
Bill Gates unplugged | Video on TED.com
TED: Dan Ariely on Why We Cheat | Epicenter from Wired.com
TED: Eat, Pray, Love Author on How We Kill Geniuses | Epicenter from Wired.com


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