メジャーメディアが昨今Second Lifeについて記事を掲載している。3月末に、アマゾンのジェフ・ベソスなどから資金を調達したことも要因としてあるが、バーチャルな世界での経済活動に注目する記事が目立つ。(言うまでもなく、Second Lifeは、「バーチャルゲーム」のSecond Lifeであって、リタイア後の生活ではない、念のため。)
さて、そのSecond Life関連記事の中でも、Business Week誌のカバーストーリー「My Virtual Life」が面白い。
記者が、Second Lifeの中で、記者のアバターを作成し、その「バーチャル記者」として、バーチャルな世界の住人に取材をしている。
BusinessWeek : My Virtual Life
Second Lifeは、オンラインゲームではあるが、戦ったり、点数を競ったりということはない、いわば目的がない「ゲーム」である。その意味で、Second Lifeという名称は秀逸である。
この世界では、ファッションデザイナーがいて、アバターの外見を作ってくれる人もいれば、クラブもあり、また、この世界で遊べるゲームもある。それらのサービスは、その世界の架空通貨「Linden Dollar」を使って手に入れるが、その「L$」は、アメリカドルと換金できる。(おおよその為替レートは、250L$=1US$)
こうしたバーチャルな世界での活動がリアルな世界の貨幣と結びつくことで、さまざまな可能性を見出す人が登場している。
たとえば、SL内で遊べるゲーム「Tringo」は、任天堂のGBAのゲームとして発売されることになった。
Virtual Game Ships on Real Console (3pointD.com)
SLの世界では、ゲームの目的がない。このため、さまざまな人々がさまざまなことを行っており、その意味では、もはやSecond Lifeは、OSである、という人さえ登場している。
Second Life +is+ an OS (Scobleizer - Microsoft Geek Blogger)
「クリエイティヴ・コモンズ」のレッシグ教授もアバターで参加したこともある。OSであるかは別として、徐々にメジャーな環境になりつつあるいることは確かだろう。
現在、19万人が参加しているSecond Life、今後は、日本語展開なども計画しているとのこと。B3 Annexでももう少しSecond Lifeの様子を見てみたい。
<関連記事>
Wired 14.04: My Second Life as a Muckraker
Second Life Herald (SL内の出来事を伝える「コミュニティ新聞」)
RED HERRING | Second Life Lines Up $11M
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