Googleが、数千、数万もある自社サーバーを「自作」していることは有名だが、これに関連して、NYTimesの記事が面白い。少しだけ、「向こう側」の様子が垣間見れる。
記事では、Googleは、オレゴン州ダレスには、巨大なデータセンターを建設中であり、電力消費を工夫する技術が使われ、自作のソフトウエアも走っているという。そして、いずれ、自前でマイクロチップを作るであろう兆候もある、としている。
アナリストによれば、Googleは、検索に注力するのと同様にインフラに注力しているという。一説には、Googleは、Dell、HP、IBMに次ぐ、世界第4位規模のコンピュータ・サーバー製造会社であるという。自作することで、安くて、早く、効率的なシステムが構築でき、それが当然、Googleの優位性につながる。しかし、一方で、自分たちほど、不安定なハードウエアを作っている企業はないとし、いまは、ソフトウエアでその点を克服しているという。
これまでは、Intelチップを使っていたGoogleだが、現在はAMDのOpteronチップを使っている。一方で、サンとも協業しているともいう。サンは最近、新たに省電力に優れたチップを開発したという。
さらに、Googleは、最近、かつてのDECでAlphaチップを設計していたエンジニアを多数雇っており、これは、おそらく、自作チップを作るためと思われる。Googleのエンジニアは、自作チップの考え方は否定しないものの、実際に製造したかどうかについては否定した。
Googleは、検索を超えてサービスを拡大しているが、メールや最近発表のGoogle Checkoutといtった決済システムは、検索よりもはるかに信頼性の高いシステムを必要とする。
不安定なハードウエアを抱えながら、安定したシステムを構築するのが最近の仕事だ、記事の最後でエンジニアは語っている。
今後も、「向こう側」で何が起こるのか、興味は尽きない。
A Search Engine That's Becoming an Inventor - New York Times
“秘密のベールに包まれた”グーグルの新データセンターが完成間近 : Computerworld.jp
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