GoogleによるYouTubeの買収から1か月ちょっとが過ぎたが、YouTube第3の男、Jawed Karim氏(第3の共同創業者)がイリノイ大学で先月行った講演が面白い。Jawedは、YouTubeを立ち上げた後、コンピュータサイエンスの修士を取得するためにスタンフォード大学に通っている。
講演の様子は(当然)YouTubeで見られる。
YouTube: From Concept to Hyper-growth (約50分)
以下はその講演のサマリー。
Jawedは講演の中で2004年ごろには「クリップ・カルチャー」の台頭があり、それを実現する簡単なサイトが当時なかったと語っている。
「誰もがアップロードでき、誰もが視聴できるサイトがあったら」。そして、それは、ユーザーにとっては二次的な技術ともいうべき、の存在によって可能になろうとしていたとする。YouTubeの場合、それは、ブロードバンドの普及であり、FLASH7であり、デジタルカメラ/ケータイの普及、安価な帯域だった。
YouTubeは、2005年2月14日に開発が始まり、2005年4月23日には最初のビデオ(Jawedが動物園にいるビデオ)がアップロードされた。その後、友人に利用を勧めたり、いくつかのベンチャーキャピタルに打診をしたが、まったく反応がなかったという。あるときには、Craiglistに、魅力的な女性でビデオを10本アップロードしてくれたら100ドル進呈という広告まで掲載したという。(反応はゼロ!)
そこで2005年6月にコンセプトの見直しを行い、以下を実施した。
- 関連したビデオを投稿できるRelated Videoを新設
- ビデオ共有を簡便にできるように、メール送信機能を追加
- ユーザー同士のインタラクションを促進するVideo commentなどを追加
- ビデオプレーヤーを外部サイトに貼り付けられるように変更
もちろん、4つ目がバイラルなサイトに大きく寄与したことはいうまでもない。事実、これによって、MySpaceなどでビデオを貼り付ける人が増えたという。
その後、セコイヤ・キャピタルから資金調達に成功することになる。
最後に、次のNext Big Thingは、いま不可能なことを簡単に実現させてくれる二次的な技術を利用することになることはほぼ間違いないため、そうした技術に注目すべきだ、と講演を締めくくった。
YouTube: From Concept to Hyper-growth
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