毎年恒例のTime誌の"Person of the Year 2006"は「You」に決まった。
表紙には、iMac風のパソコンにYouTube風のビデオプレーヤーがあり、そこの画面には、鏡が設置されている。そして、"You. You control the Information Age. Welcome to your world."の文字。
YouTubeをはじめとする、ソーシャルメディアの台頭こそが、2006年を象徴するものであり、それは「あなた」によってもたらされている、というメッセージだ。
(Time "Person of the Year"はYou)
特集では、巻頭言に続いて、15人の「You」が紹介されている。本当のLonelygirl、ワシントンのブロガー、イラク駐留のブロガー、北京のブロガー、アマゾンで最も書評を書いている女性、MySpaceで「友達」が一番いる女性、Wikipediaで最もエントリーを書いている男性などなど。
「You」によって、さまざまな情報が世界から発信されていることがわかる。
以下が、15人の「You」。
Leila -The Real Lonelygirl
Lane Hudson -The Washington Whistle-Blogger
Ali Khurshid -"The Eye Is Supreme"
Megan Gill - Generation Network
Lee Kelley - The Bard Of Camp Blue Diamond
S.R. Sidarth - The Accidental Assassin
Waz and Lenny - The Un-Emerils
Harriet Klausner - The Constant Critic
Wang Xiaofeng - Bart Simpson In Beijing
Tila Tequila - The Madonna Of MySpace
Smosh - The Intertainers
Kamini - Straight Outta Cowtown
Simon Pulsifer - The Duke of Data
Kim Hye Won - Dateline: Everywhere
Blake Ross - Outfoxing Microsoft
そして、YouTubeの創業者2人(3人)についての詳細のプロファイル記事がある。
エコノミーのチケットで飛行機に乗り、雑誌GQのパーティでは、セレブたちに声をかけれるが、結局は深夜までノンセレブたちと過ごす様子から描写が始まる。
記事はその後、CEOのChad Hurley氏の生い立ちなどを紹介。Paypalに参加し、Steve ChenとJawed Karim(第3の男)に出会うことはこれまでも語られている話だが、これまで出ていない情報としては、Chadの妻Kathyが、Netscape創業者のJim Clarkの娘であることに触れられている(!)。(ChadとKathyは2000年にパーティで出会ったとか)
そして、CTOのSteve Chen氏の生い立ちについても触れており、台北生まれの彼が6歳ぐらいのときに占い師に言われた「この子はお金持ちにはならない」という台詞がいまだに頭をかすめることがあると半ば真剣に言っている。実際に、Googleによる買収でもたらされたお金を彼はまだ見ていないと笑う。
今年の"Person of the Year 2006"は「You」ということだが、それを可能にする仕組みの代表としてYouTubeがフィーチャーされ、その仕組みの上で、新しい情報革命を進める真の推進者たち(あなた)の一部を取り上げバランスを取ったということか。
少しバラ色に見えなくもないが、2006年は、確かにそういう年として記憶されるのだろう。
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