5月に発表があったものの、実施されていなかったイギリス民放ITVのブロードバンド展開がようやく6月12日(現地時間)から開始されるという。
Guardian紙によると、6月12日より、ITV1、ITV2、ITV3のネット同時ストリーミングを開始する。ただし、アメリカ製番組の多いITV4については、同時ストリーミングされる番組は少なくなるだろう、としている。また、いくつかのスポーツ番組やF1レース番組などもストリミーングされない。
30日間視聴可能の番組キャッチアップサービスとアーカイブについては、毎週火曜日に新ジャンルが追加されるという。
最初は、"Coronation Street"、"Emmerdale"といったソープドラマのジャンルから始まり、ブロードバンドゲーム、ドラマ、ライフスタイル、スポーツ、エンターティンメント、ニュースの順に毎週ジャンルが追加され、7月31日までにすべてが公開される。
2000万ポンド(4000万ドル)を投資したITVの今回の計画に対し、調査会社の一部には懸念の声もある。
というのは、ITVは、SkyやChannel 4に比べて、広告主にとって魅力的な16-34歳層へのアピールが弱く、またハイテク好きや新しもの好きに対する訴求力があるわけでもないからだ。
テレビのネット展開という大きなうねりにあって、成功するかどうかは、それぞれのテレビ局の元来の立ち位置による、という仮説が実証されるのか、大いに注目したい。
ITV.com gears up for relaunch - MediaGuardian.co.uk
B3 Annex: イギリス民放局ITV、ブロードバンド戦略発表(2007年5月2日)
B3 Annex: <CBSの教訓> ユーザーは自社サイトにはやって来ない(2007年5月15日)
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