User Generated Content(UGC)の広がりについては、いまさら説明は必要ないが、一方で、違法にアップロードされる著作物の扱いについては、コンテンツ企業もネット企業も依然として、頭を悩ませている。
そんな中、ネット企業、メディア企業が、共通の著作権取り扱いのガイドラインを策定し、18日(現地時間)発表した。
このガイドラインに参加しているのは、
CBS Corp.、Dailymotion、Fox Entertainment Group、Microsoft Corp.、MySpace、NBC Universal、Veoh Networks Inc.、Viacom Inc.、The Walt Disney Companyの9社。
Google/YouTubeの名前はないが、WSJ紙の報道などによれば、参加する可能性はあるとしている。
ガイドラインでは、動画共有サイト(MSN Video、MySpace、Dailymotion、Veoh.com)を提供する側を"UGC Services"と規定し、
- "UGC Services"は、サイトなどで著作権の遵守を推進を明らかにし、著作権侵害コンテンツをアップロードすることを防止すること。
- "UGC Services"は、ユーザーが動画をアップロードする際に、著作権侵害コンテンツのアップロードを禁止していることを伝え、そうしたコンテンツのアップロードは利用規定に違反すると伝えること。
- "UGC Services"は、コンテンツ会社が提供するレファレンス素材に基づき、2007年末までに、すべての著作権侵害コンテンツを排除すべく、効果的なコンテンツ識別技術を採用し、利用すること。また、コンテンツ識別技術の効果が改善された場合は、新しい技術を採用すること。
などとしている。
これまでは、誰がどのような手段で、著作権侵害コンテンツを取り下げるかについて、議論がされていたが、
このガイドラインでは、ネット企業は、コンテンツ識別技術することで、違法なコンテンツのアップロードを防止することと、コンテンツ会社は、それに必要なレファレンス素材を提供することなどについて、明確になっている。
実際のガイドラインは15項目にわたっており、"UGC Services"側は、ユーザーがコンテンツをアップロードした時間やIPアドレスなどの情報を最低60日間は保持すべき、とする項目もある。
UGCが発展するために、ネット企業とメディア企業が共同で取り組んでいる姿勢を打ち出したのは、一定の評価はできるが、ガイドライン参加企業を超えて、どこまで浸透できるのかが今後、注目される。
User Generated Content Principles
Group of Net, Media Companies Agree on Copyright Guidelines - WSJ.com
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