メディア企業はもちろん、世界中のさまざまな組織や団体がYouTubeにオフィシャルチャンネルを開設していて、もはやそれ自体は驚かなくなったが、さすがにイギリス王室による今回の動きには触れておきたい。
イギリス王室が、クリスマスを目前にした12月23日(現地時間)に、"The Royal Channel"を開設、イギリス王室関連の動画18本をYouTube動画として公開した。
(YouTubeに新設の"The Royal Channel")フィーチャ動画は、50年前に行われた女王エリザベス2世による初めてのクリスマススピーチのテレビ放送になっている。
その中で女王は、
"I very much hope that this new medium will make my Christmas message more personal and direct."
(この新しいメディアによって、私のクリスマスメッセージがより親密に、より皆さんに直接届くようになることを願ってやみません。)
とテレビ放送への期待を述べている。まさに、イギリス王室がその時々のメディアを積極的に取り入れ、イギリス国民のみならず世界の人々にメッセージを伝えることに力を注いでいたことがわかる。
こうした伝統は、50年後の今も変わらずにある、ということがYouTube公式チャンネル開設で再確認できた格好だ。
(50年前のクリスマスメッセージのテレビ初放送 The Royal Channelより)
女王による今年のクリスマスメッセージは、12月25日午後3時(現地時間)にテレビ放送されるのとほぼ同じ時刻にYouTubeで公開されるという。
ところで、Observer紙によれば、女王は2年前まではパソコンに触ったことがなかったが、いまでは、自分でメールを書くに至ったという。
また、YouTubeチャンネルの開設については、さまざまな人々が説明したが、特に孫にあたるベアトリス王女(19歳)とユージェニー王女(17歳)の勧めがあり、YouTubeの内容を見て検討をし、最終的にゴーサインを出したという。
その後、6か月の制作期間の間、女王自ら素材を含めて動画をチェックしたという。
一説には、イギリス王室とホワイトハウスによるどちらが最初にYouTubeに公式チャンネルを開設するか、という競争があったという。
それにしても、これはYouTube/Googleチームの大勝利であり、これだけ短期間でイギリス王室までをパートナーにしたベンチャー企業も珍しい。
Congratulations!
ANNOUNCEMENT OF THE LAUNCH OF A ROYAL YOUTUBE CHANNEL - Buckingham Palace press releases
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