Business Week誌が伝えるところによると、Sony BMGは、DRMなしのMP3ファイルを販売することに踏み切るという。
詳しい価格やラインナップ、販売サイトは不明だが、これまで最もDRMに熱心だったソニー系レコード会社がついに、DRMフリーの決断をしたことになる。(Sony BMGは2005年にrootkitというスパイソフトが勝手にインストールされるようなCDを販売し、激しく糾弾され、裁判も起こされた。)
DRMフリーの楽曲ファイルについては、去年5月にEMIが踏み切り(iTunesを含む)、9月にはUniversalも続いた(iTunes Store以外で)。その後、昨年12月になり、Warner MusicもDRMフリー戦線に加わった(Amazonのみ)。
Sony BMGはDRMフリー戦線に加わる最後のメジャーレコード会社となる。実施は、今年の第1四半期という。
メジャーレコード会社の思惑としては、DRMフリーにすることで、iTunes Storeの力を相対的に低下させ、楽曲の価格づけなどのイニシアティブを取り戻そうとしている。
結果、現在のところ、Amazon MP3ストアに3大メジャーレコード会社の楽曲がDRMフリーで販売されている。AmazonがSony BMGのDRMフリー楽曲を販売することはほぼ間違いないだろう。
Appleは、こうした事態に対してどう動くのか。あるいは、静観するのか。どこで楽曲を買っても、一番売れているデジタルプレーヤーのiPodでは再生できるので、一般ユーザーには大きな問題ではない、というのが実情かもしれない。
Sony BMG Plans to Drop DRM - Business Week
B3 Annex: EMI、DRMなしの音楽ファイル発売へ (2007年4月6日)
B3 Annex: Amazon、DRMフリーのダウンロード音楽ストア"Amazon MP3"をベータ公開 (2007年9月26日)
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