PBSで放送している番組"Charlie Rose"は、ネット界にも目配りができる秀逸なインタビュー番組だが、このほど、Freeというカバーストーリーで話題になっているWired誌のChris Anderson氏と、ウェブベンチャーをフォローするTechCrunchのMichael Arrington氏が、それぞれ、Charlie Rose氏による30分程度のインタビューに応じている。
Chris Anderson氏は、基本的には、これまでのFree理論を噛み砕いて話をしているが、雑誌では6つに分けていたFreeの類型のうち、Freemiumモデルと広告モデルと贈与モデルの3つを番組では紹介。また、書籍が出版される遥か前に、本のテーマを公表することで、さまざまな知が集まることの利点に触れていた。
一方の、TechCrunchのMichael Arrington氏は、よりネット全般的な話題について触れ、なぜオバマ候補とマケイン候補は、技術問題に明るい候補なのか、あるいは、いまネット関連で懸念すべき一番の問題は、ネット中立性であるなどについて議論をしている。
面白いかったのは、Facebookに触れ、Facebookが"Google Moment"を迎えられるのか、という議論だ。Arrington氏によれば、"Google Moment"とは、検索技術でほかを圧倒していた当時のGoogleが検索連動広告という、コア技術と完全にマッチするビジネスモデルを発見できたことをいうらしい。たしかに、FacebookやMySpaceはSNSとしてのPVは高いが、その長所と完全に合致したビジネスモデルはまだ見つかっていないのかもしれない。
Charlie Rose氏は、66歳ながら、インターネットがもたらすビジネスの革新や社会変革について、どん欲で興味深い視点をもたらしている。
A conversation with Chris Anderson of Wired - Charlie Rose
A conversation with Michael Arrington of TechCrunch - Charlie Rose
B3 Annex: Longtail著者の新作"Free"、Wired誌に先行登場! 6つの無料ビジネスモデルとは?(2008年2月28日)
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