報道によると、世界最大手の携帯電話メーカーのNokiaは、日本市場から事実上「撤退」する、という。世界的な経済危機にある現状では、日本マーケットにこれ以上関与するのは難しいと判断したのだという。なお、先に伝えられたVertuブランドで展開する富裕層向けのMVNOの計画は継続する。
いよいよ、ガラパゴスへの供給停止という事態が発生した。
グローバル企業の視点からみれば、あれこれキャリアから注文を付けられて、発売にこぎつけても、日本でのシェアが0.3%じゃ、割に合わないというのが正直なところだろう。また、日本の携帯電話の普及が飽和状態にあることも、これ以上頑張っても無駄という判断につながったのだろう。
世界規模で調達するグローバル企業としては、それぞれの地域でのローカライズは最小限にしたい。一方で、日本は、ケータイに限らず、過剰なカスタマイズを求める傾向にあり、規模のメリットを阻害する方向へと進む。
結果、労多くして、儲けは少ない、ということになる。
今回の撤退は、ノキアにとって、極めてロジカルな判断だ。昔ノキアのドコモ端末のNM207を使っていた身としては一抹の寂しさもあるが…。
#ところで、日本の富裕層って、Vertuとか買うのか?
Nokia to cease sales in Japan - Reuters
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