すっかり時期を逃してしまって、いまさら感がないわけではないが、Time誌の"Person of the Year 2008"に選ばれたオバマ次期大統領の特集について触れておきたい。
(Time誌の"Person of the Year 2008"はオバマ次期大統領)
まず選出だが、これはあまりに順当であって、オバマ氏以外が選ばれたとしたら、それの方が事件だ、というぐらい異論はない。
この特集で面白いのは、Flickrとコラボしている点である。これがあったので、B3 Annexで取り上げたといってもいい。
Time誌は「アメリカは、11月4日に単に大統領を選出しただけではない。一つのアイコン(偶像)を生み出したのだ」と特集の冒頭で述べており、アイコン(偶像)が草の根的に誕生したということをより適切に表現するためにFlickrとのコラボを行ったのである。
Time誌に掲載されたFlickrのさまざまなオバマ像は、以下で見ることができる。
また、Time誌から打診されたFlickrのHeather Powazek ChampさんがどのようにFlickrのグループからオバマ関連の写真を選んだかについては、彼女のブログに掲載されている。
それにしても、Time誌は、2006年の"Person of the Year"に"You"を選んだり、今回のFlickrとのコラボをするなど、雑誌としてウェブ世代を描くかについて、いろいろ考えていることが伺える。
もう一つ面白い記事がオバマ特集には載っていて、それは、オバマ氏がまだ、Barry Obamaと名乗っていた大学1年生のころの写真についてである。
同じ大学の学生によって28年前に撮影されたまま、公表されることもなく、ネガがバインダーに収められたままだったという。
オバマが当選を決めてから、公表することを決意したというその青年オバマの姿には、若さと希望と理想といったものがよりピュアな形で体現されているように思う。
2008年は、さまざまな事象で記憶されるだろうが、アメリカがオバマを大統領に選んだ年というのも重要な記憶のされ方ではないか、と改めて思う。
Person of the Year 2008 - TIME
Barack Obama on Flickr - Photo Essays - TIME
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