B3 Annex

BBC iPlayer、任天堂Wiiに対応！

イギリスのBBCは、番組の見逃しサービスであるiPlayerを任天堂のWiiプラットフォームでもアクセスできるようにすると発表した。

これは、9日（現地時間）にカンヌで開催中のMipTVで発表され、それによると同日より、Wiiのインターネットチャンネル経由で、BBCのiPlayerにアクセスし、番組を視聴することができるという。（このサービスは、イギリス国内に限定されている）

iPlayerは昨年の7月からベータ版としてサービスを開始し、昨年12月にはストリーミングサービスを追加して、本格的サービスを開始している。

多プラットフォーム戦略を志向するBBCとしては、ストリーミング化することで、当初のWindowsだけでなく、Mac、Linuxに対応。さらなるプラットフォームとして3月にはiPlayerのiPhone/iPod touch対応をしている。

今回のWii対応は、本格的な非PCプラットフォームへの対応となる。

Wiiはゲーム機としてテレビに接続されているため、結果的にiPlayerで再生される番組をテレビで視聴できることになる。Wiiによって、ようやくiPlayerはお茶の間でも利用できるようになった。

なお、iPlayerの利用傾向についても発表されており、3月の週平均のiPlayer利用者数は110万人であり、また、12月からの本格サービス開始以来、もっとも視聴された番組は、イギリス版の"The Apprentice"の今シーズン第1回だったという。

BBC NEWS - BBC announces Nintendo Wii deal

BBC - Press Office - BBC and Nintendo collaborate to offer BBC iPlayer on Wii

BBC iPlayer - Latest News

Nintendo - News - BBC iPlayer announced for Wii

B3 Annex: BBC、見逃した番組が見られるiPlayerを7月27日から開始と発表（2007年7月28日）

マイケル・ジャクソンの"Thriller"25周年でBBCがラジオドキュメンタリー放送

希代のエンターテナー、マイケル・ジャクソンのアルバム"Thriller"の発売から12月1日で25周年を迎えた。

アルバム"Thriller"は、累計で1億枚以上を販売、ロックアルバムとしては史上最も売れたアルバムである。
最盛期には、1週間で100万枚売れていたという（！）

（Amazon.co.jp： スリラー: 音楽: マイケル・ジャクソン)

これを記念して、BBC Radioは、12月1日にラジオドキュメンタリー"Thriller: Michael Jackson's Masterpiece"を放送した。（ウェブで全編聞ける）

ラジオドキュメンタリーでは、プロデューサーのクインシー・ジョーンズらがオリジナルの9曲について、さまざまなエピソードが語られている。

以下、いくつかのエピソード。

・アルバムは、8週間で制作。
・マイケルがポール・マッカートニーに直接電話して"Girl is Mine"への参加要請。
・83年のモータウンレコード25周年イベントでのムーンウォークの初披露目。
・当時250本のPVしかなかったMTV。アーティストにもっとビデオを作ってもらうしかない。マイケルなしにMTVの成功はなかった。
・"Beat It"は、"My Sheronna"がヒント。

・大ヒット曲"Thriller"のタイトルは、当初"Star Light" を考えていたが、次に考えたのは"Midnight Man"だった。最初はシングルカットする予定もなかった。
・「スリラー」のビデオ製作費は、レコード会社のCBSではなく、MTVが実質提供。ただし、表向きは、「スリラー」のメイキングビデオへの支払いとなっていた。
・ビデオを見たレコード会社は、最後にスリラーのシングル化を決めた。

・スリラーの最後のホラーなラップのアイディアは、最後に生まれ、怪奇映画俳優ビンセント・プライスが吹き込むことになった。
・ラップを考えたのは、作詞・作曲のRod Temperton。収録スタジオに向かうタクシーでもラップを書いていたという。
（ラジオでは、カットになったせりふの一部も聞ける）

アルバムの発売は1982年だったが、「マイケル現象」になったのは1983年からであり、さらに翌年1984年も勢いはとまらなかった。"Thriller"は、アメリカのチャート史上で唯一、2年連続（1983年、1984年）最も売れたアルバムである。

なお、来年2月には、8曲のボーナストラックスとDVDを加えた25周年記念版"Thriller"が発売される、という。

ちなみに、YMOの"Behind the Mask"も一時、このアルバム「スリラー」に収録されるという話があったというが、全権利を譲るように言われたために教授が断った、というのはファンの間では有名な話。

BBC - Radio 2 - Music Club Documentaries - Thriller

BBC - Radio 2 - Music Club Documentaries - Thriller（ラジオ番組のストリーミング）

Thriller (album) - Wikipedia, the free encyclopedia

Legacy Recordings :: Epic Records/Legacy Recordings Unveil The 25th Anniversary Edition of Michael Jackson's Thriller The World's Biggest Selling Album Of All Time

MICHAEL JACKSONが代表作『THRILLER』の25周年記念盤をリリース、KANYE WESTやWILL I AMらが参加 - bounce.com

Amazon.co.jp： スリラー: マイケル・ジャクソン

BBC、見逃した番組が見られるiPlayerを7月27日から開始と発表

構想が発表されてからかなりの歳月が流れたが、BBC iPlayerがようやくスタートする。

BBCは6月27日（現地時間）、見逃した番組をダウンロードして見られるiPlayerサービスを7月27日から開始すると発表した。

これまではクローズドなトライアルなどを重ねてきたが、来月からスタートするのは、「オープンベータ」という形になるという。当初はサービス開始は11月になると言われていたので、４か月前倒しで開始ということになる。
ＢＢＣのサイトでは、iPlayerのサービス概要をまとめたビデオが見ることができる。

(BBC iPlayerは7月27日スタート　iPlayer demoより）

今回の発表で新たに分かったは、いくつかの配信パートナーを検討しているという点で、プレスリリースには、MSN、telegraph.co.uk、AOL、Tiscali、Yahoo!、MySpace、Blinkx、Beboの名前が挙げられている。

40年前の1967年7月、BBCはカラーテレビ放送をはじめた。今回のiPlayer開始は、カラーテレビの登場と同じぐらいの
衝撃を与えるとしている。iPlayerは最初の1年で、100万人のユーザーを獲得することを目標にしている。

７月の「オープンベータ」では、いくつかの機能はない模様で、iPlayerの本格スタートはやはり秋になるという。

一方、BBC Newsの報道では、世界中で利用できる商業版のiPlayerが、2008年に開始されることが初めて言及されている。

BBC NEWS - BBC web downloads set to launch

BBC - Press Office - BBC iPlayer to launch on 27 July

BBC Media Player

BBC seeks more content for iPlayer - MediaGuardian.co.uk

BBC's Ashley Highfield aims for 1m iPlayer users - MediaGuardian.co.uk

YouTube、イギリスBBCの番組クリップなどの提供をスタート

Vaicomによる動画削除など、大手メディアとの関係がなかなかうまく進んでいなかったYouTubeだが、3月2日（現地時間）、イギリスのBBCと番組クリップ提供で合意に達したと発表した。

発表は、YouTubeと、BBC、そして商用部門のBBC Worldwideの3者によって行われ、3つのチャンネルがYouTubeに設置される、という。

1つ目のチャンネルは、BBCによるもので、"Doctor Who"などの人気番組のクリップを掲載。
2つ目のチャンネルは、BBC Worldwideによるもので、自動車番組の"Top Gear"やDavid Attenboroughがナレーションする自然番組のクリップなどを掲載。バナー広告以外に、動画広告なども検討中という。
3つ目のチャンネルは、BBC Worldによるニュースクリップを掲載。また、広告が入るために、このチャンネルのクリップは、イギリス国内では視聴できないという。オープンは今年後半になる見通し。

すでにYouTubeには、BBCチャンネルと、BBC Worldwideの２つのチャンネルが開設しており、それぞれ、31本のクリップ、78本のクリップが掲載されている。

（YouTubeに設置されたBBCチャンネル）

（YouTubeに設置されたBBC Worldwideチャンネル）

プレスリリース:BBC and YouTube partner to bring short-form BBC content to online audiences

BBC Channel on YouTube

BBC Worldwide Channel on YouTube

BBC strikes Google-YouTube deal- BBC NEWS

BBC makes deal with YouTube - Guardian Unlimited Business

BBC clips to be shown on YouTube - Telegraph

フランス発の24時間ニュース局"France24"、スタートへ

フランス政府がバックアップする24時間ニューステレビ局"France24"が6日（現地時間）夜、スタートする。
6日にはまず、英語、フランス語、アラビア語によるウエブサイトがオープンし、テレビ放送は24時間後に開始するという。

6日（現地時間）の夜8時29分からライブストリーミングが開始され、フランス大統領ジャック・シラクのインタビューなどが流れる予定だという。
テレビ版のFrance24は、翌7日（現地時間）の夜8時30分からスタートし、衛星やケーブルによって欧州、中東、アフリカ、ニューヨーク、ワシントンＤＣなど、およそ90か国7500万人が視聴可能となる。

CNNやBBCさらにはアルジャジーラがそれぞれの国や地域のものの見方を世界中に伝えている中で、France24は、フランスの視点を世界に発信することを最大の特徴としている。

フランスによるニュース局の構想は10年以上前からあったといわれるが、イラク戦争前の2002年、米英対して距離を置くフランスが、その声を世界に届けられなかったという認識から、にわかに具体化したという。

国がバックにつくことで報道内容に大きく影響があるという声があるのは確かだが、まずは、さまざまなものの見方が伝えられることに、期待したい。

(France 24のプレ・サイト）

（France 24のサイトイメージ　プレスキットより）

France 24 Official Site

CNN, BBC, Al Jazeera...and France 24? - Business Week

France 24 brings Gallic touch to all-news television - International Herald Tribune

France 24 the unofficial weblog

Yahoo!ニュース投稿サイト"You Witness News"をオープン

Yahoo!は、ユーザーが撮影した動画や写真を投稿ニュースとして取り上げるサイト"You Witness News"を開設した。

NYTimesによれば、投稿された動画や写真は一旦、Flickrや動画サイトに掲載され、編集者によって選択されたものが、Yahoo! Newsに掲載されるという。また、来年には通信社のReutersによって世界中に配信されることもある、という。

(オープンしたYou Witness Newsのサイト）

（動画による投稿のインストラクションも充実している）

一昨年のインド洋沖の津波災害や、昨年のロンドン地下鉄爆破事件など、一般の市民が撮影された動画や写真によって、ニュースの一報が伝えられる機会が多くなっている。このことから、大手メディアが、ニュース映像を募集する動きが広がっており、すでにCNNやBBCも同様のサイトを立ち上げている。

Yahoo! News - You Witness News

Have Camera Phone? Yahoo and Reuters Want You to Work for Their News Service - New York Times

CNN.com - Exchange

BBC NEWS | Have Your Say | Your news, your pictures

B3 Annex : CNNのビデオ投稿サイトCNN Excangeスタート！ (2006年8月1日）

BBC、ニュース系ビデオポッドキャストを開始

ネット上のビデオについては、YouTubeを中心にさまざまなニュースが毎日のように出ているが、
同じビデオでも、ビデオポッドキャストについては、少し沈静化しているのではないだろうか？

そんな中、BBCがニュース系番組のビデオポッドキャストを開始した。
BBCでは、これまでにも、音声のポッドキャストはやっていたが、ニュース系番組を本格的にビデオポッドキャストするのは初めて。

ウィークデーの毎日夜10時に放送されている「10 O'Clock News」の中からハイライトをピックアップした「Ten Weekly」（毎週水曜更新）、「Newsnight」は同名番組からのハイライト（毎週金曜更新）、「STORYFix」は新感覚のニュースハイライト番組（毎週金曜更新）。
（実際に見たが、「STORYFix」はBBCで1週間に放送されたフレーズやオモシロ映像をザッピングしているようなもので、唯一ネット向きかも）

（STORYFixのキャスター。いつもは朝の番組を担当している模様）

このトライアルは、1年にわたって実施される予定で、今年後半には、上記の３つの番組のほかに、朝の番組「Question Time」のビデオポッドキャストも追加される予定だという。

これまで、BBCは、ニュース系番組の一部をストリーミングで放送直後から番組をまるごと提供していたが、
ビデオポッドキャストを開始するにあたって、ポッドキャスト向けに、再編集することにしたのが注目される。
おそらく、これは、ストリーミングとダウンロードの違いによる諸権利のクリアの問題が関係しているのだろう。

＃それにしても、そろそろ本格的なiPod Videoが出てくれれないことには、ビデオポッドキャストの将来も危うい！？

BBC NEWS | Podcasts from BBC News

Digital Spy - Broadcasting - BBC to vodcast the Ten, 'Newsnight'

アメリカPBSもインターネットで番組提供スタート

もう圧倒的な流れになっているネット動画だが、こうした流れにまた１つ加わった。

アメリカのPBS（Public Broadcasting Service）は、「download to own（ダウンロードして所有）構想」を26日から立ち上げた。これは、PBSで放送される人気の番組を有料、ユーザーにいつでも、どこでもインターネットでダウンロードできるというもの。

"PBS and our local stations are undergoing a transformation from traditional television broadcasting to a vibrant 21st century digital public media service.”

(Paula Kerger,PBS President and CEO)  from Press Release

「PBSとローカル局は、従来のテレビ放送から　活気ある21世紀的デジタル公共サービスへと変貌を遂げようとしている」

（ポール・ケルガーPBS社長兼CEO） プレスリリースより

今回、PBSは、パートナーにOMN（Open Media Network）とGoogle Videoを選んだ。
OMNは、教育機関やコミュニティ、非営利団体によって作られて高い品質の番組をネット上で、見つけやすくすることに焦点を当てた非営利団体だという。
ユーザーは、OMN Viewerを入手し、その中で、番組をブラウズしたり、検索したり、さらに視聴することができる。実際に見られるPBSの番組は以下の通り。
なお、各番組は、１．９９ドルで入手できる。（ただし、NOVAは７．９９ドルとなっている）

プライムタイム番組

・ANTIQUES ROADSHOW
・NOVA
・NOW
・SCIENTIFIC AMERICAN FRONTIERS

PBS KIDSとPBS KIDS GO!番組

・ARTHUR
・CYBERCHASE
・FETCH!

なお、OMNでは、PBS以外が提供している無料の番組などを見ることができる。

実際に、Viewerを使ってみたところ、BBCのiMPのインターフェースにかなり近い形になっている。
（使われている配信技術が、Kontikiであるところも同じだ）

（OMN Viewerのホーム　ここから番組を選択できる）

（リストをブラウズしたり、検索したりもできる）

（実際にダウンロードしているところ　My Downloadsという場所に格納される）

（ダウンロードした番組をViewerで再生しているところ）

短い時間での印象だが、このOMN Viewerは使いやすくはない。むしろ、Google Videoの方が使い勝手はいい。

これはつまり、ネットビデオをどのように提供するかについては、いままさに習慣化しつつあるユーザビリティとは何なのか、よく見極めないといけない、ということだろう。

同じ番組なら、間違いなく使い勝手がいいところで見る、あるいは、使い慣れたインターフェースで提供してくれるところで見る、というわけだ。

iTunesやyouTubeのアドバンテージはまさにそこにあるのだろう。今後、新しいインターフェースが出現することを否定するわけではないが、かなり要求水準が上がっていることだけは間違いなさそうだ。

プレスリリース：PBS BRINGS POPULAR TV PROGRAMS TO INTERNET VIEWERS THROUGH OPEN MEDIA NETWORK

プレスリリース：DOWNLOADABLE EPISODES OF FAVORITE PBS PROGRAMS MAKE THEIR DEBUT ON GOOGLE VIDEO

OMN offers free Internet TV and free video and audio downloads

PBS on Google Video

BBC、Creative Futureを実現する組織改正を実施

BBCは、7月19日、4月に発表したCreative Future構想を実現するための組織改正を実施すると発表した。
組織改正は、Creative Future構想の柱である、「ベストなコンテンツをすべてのプラットフォームに届ける」を念頭に行われ、正式には、2007年4月から実施されるという。

この組織改正により、New Media and Technologyは、Future Media and Technology(FM&T)という名称に変わり、ガーディアン紙によれば、FM&Tの予算規模も２億５０００万ポンドから４億ポンドへと増加し、スタッフも600人から1500人へと倍増する、という。

新しい組織図を見ると、Journalism、BBC Vison、Audio&Musicというコンテンツ制作の３つのグループを内包するように、FM&Tが位置づけられているのがわかる。

（BBCの新組織図）

「世界一クリエイティブな組織になる」ことを目指したBBCの新しい姿が、少し見えてきた。

BBC - Press Office - BBC reorganises for an on-demand Creative Future

BBC - Press Office - Mark Thompson address to BBC staff on Delivering Creative Future　
（Thompson会長スピーチ全文）

MediaGuardian.co.uk  - Highfield's spending power soars at BBC

B3 Annex: BBCの「Creative Future」構想が意味するもの

【速報】Second LifeでのBBC音楽イベント、スクリーンショット

昨日お伝えしたバーチャルワールド「Second Life」でのBBC音楽イベントにログインしていくつかスクリーンショットを撮ったので
掲載。バーチャル会場では、リアル会場の音声がストリーミングされており、また「来場者」にはヘッドホンとラジオがプレゼントされている。明日もやっている模様。

＃これを実現したBBCのチームには脱帽する。すごい。そして、楽しい。