ある場所で撮られたさまざまな写真から、その場所にある建物や位置関係を3D的に再構築する…。
それが、MicrosoftのPhotoSynthという技術だ。これは、Microsoft Live Labsで進められている研究で、
このほど、サイトが立ち上がり、ビデオを見ることができる。
(百聞は一見にしかずということで、ビデオをぜひ!)
(複数の写真を合成することで、立体的に場所を再構成していく…)
当初は、ワシントン大学とMicrosoft Researchの共同研究として始まり、その後、ビジュアル化技術専業のベンチャーを買収するなどして現在の形になったという。
ある建物を別々の角度から撮影された写真から共通部分を探り出して、重ね合わせ、複数の写真で建物を合成(Synth)する。これを大量の写真で繰り返すと、その空間を3D的に再構築することができる、というわけ。
(10年以上前にQuickTime VRが実現したことの発展形だと思っていいだろう)
自分が撮影した写真だけでなく、世界中の人が撮った写真をこのPhotoSynthに取り込めば、自分が撮らなかった場所のディテールがその空間の中で見つけることができたり、その空間をウォークスルーすることも可能になる。
すぐにでも、不動産や観光ガイドなどに使えそうだ。
Flickrは、世の中で、膨大に撮影される写真をアップロードして、タグをつけることで、それまで気がつかなかった「つながり」を発見する楽しさを教えてくれたが、このPhotoSynthは、さらにその先の写真を介した「場の共有」ということを可能にしてくれるという予感がする。
サイトによると、この技術を応用すれば、名称がわからない建物などをケータイで撮影し、PhotoSynthに送ることで、何の建物かという情報やネットの評判、関連リンクなどを
送り返すという、写真を起点にした検索が可能にもなる、としている。
いずれにせよ、世界中のさまざまな写真で、世界を再構築することが可能になると、Second Lifeをそのまま実写で、作り上げることもできるだろう。
Microsoft Live Labs: Photosynth
Microsoft Live Labs: Photosynth - Video
University of Washington - Photo Tourism